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2008.06.16

ホールペッチの法則

結晶粒微細化による強化(レポート)

 多結晶材料の結晶粒寸法,すなわち,平均結晶粒径は力学的性質に影響を及ぼす.図2.14に示すように,隣接する結晶粒は共通の結晶粒界を境に異なった結晶方位を有している.多結晶の塑性変形では,すべり,つまり転位運動がこの粒界を超えて,例えば,図2.14のAからBへと起こらなければならい.結晶粒界は次の2つの理由で転位運動の障害物として働く.

1.jpg

①2つの結晶粒の方位は異なっているので,転位がBへ侵入するには運動の方向を変えなければならないであろう.これは方位差が大きくなるほど困難になる.
②粒界では原子配列が乱れているため,すべり面は1つの粒から他の粒へと連続していない.

なお,大傾角粒界では,変形中に転位が粒界を通過することは起こらず,むしろ1つの結晶粒内のあるすべり面前方の応力集中により,隣接する結晶粒内の転位源が活動すると考えられる.
細かい結晶粒をもつ材料は粗大粒をもつ材料よりも硬く,強い.これは転位運動の障害となる結晶粒界の領域の総量が前者の方が多いためである.多くの材料で降伏強さσyは,結晶粒径により次のように変化する.

2.jpg

 この式をHall-Petch(ホールペッチ)の式という.ここで,Q'は平均結晶粒径,σ0とkyは材科定数である.なお,式(2.5)は,結晶粒が非常に粗大な場合や極端に細かい場合については成立しない.図2.15は,Cu-Zn合金(黄銅)の降伏強さの結晶粒径依存性である.結晶粒径は,液相からの凝固速度や塑性変形とその後の熱処理によって調整することができる.
 また,結晶粒微細化は多くの合金において強度だけではなく,靭性も向上させる.小傾角粒界は,粒界の両側の結晶方位がそれほど異なっていないので,すべりの障害にはならない.一方,双晶境界は,効果的にすべりを止め,材料の強度を上昇させる.2つの異なる相の境界もまた転位運動を妨害する.これは,より複雑な合金の強化において重要である.溶質分散相の寸法や形状もまた,多相合金の力学的性質に重要な影響を及ぼす.
3.jpg

検索用
ホールペッチの法則.ホールペッチの関係.

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